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※執筆時点(2024年8月)での情報です。この直後レンタルについては価格が変わり、あまりうまみのあるものではなくなりましたが、今後も同様のやり方が出て来るかもしれません。参考までにどうぞ。
はじめに
先日、妻の使い古したiPhone8(!)を乗り換える際に家電量販店のスマホコーナーに行きました。
狙いは時の最新機種iPhone15。妻はUQモバイルだったのでMNPも使える状態です。
ゴリゴリの楽天モバイルユーザーであるわたしは「楽天の各種特典を使って少しでも本体代を安くしよう」ともくろんでいたのですが、店員さんから
「今なら2年返却の方が断然安い」と、詐欺のテンプレのような説明を受けて完全敗北。
いろいろと質問もしながらだったので確実に安いということは感覚的に理解できたのですが、今ひとつ腹落ちしなかったため今回取り上げることにしました。
【かなりいいところまできてます】楽天回線開通後の楽天モバイルについて④
結論、現在の2年返却プログラムは各種携帯会社が国の規制から逃れるために生まれた「歪み」。これを利用しない手はない。
それでは見ていきましょう!
これまでの2年返却プログラム
以前から2年返却プログラム(下取り)自体はありましたが、その時は仕組みが異なっていました。
いわゆる4年均等割の分割払いをする場合に2年支払った後の残り2年はチャラにしてあげますね、という制度でした。
例えば10万円のiPhoneがあったとして、4年分割で購入したとします。
2年間で5万支払ったあとに残りの2年で払わないといけなかった5万は貰いませんよという感じです。
ただし、もちろん携帯会社は変えたらダメだし、次の機種も同じように4年分割払い組んでね、という条件付きです。
高い料金のまま同じ携帯会社を使い続けさせられる地獄の特典だったわけです。まさしく携帯版リボ払い…
それだったら正規の携帯本体代を支払ってでも、格安SIM等にした方がトータルで見たら全然安いよね、というのが今までの最適解だったわけです。
ちなみにわたしはまだこのままだと思ってました。
これが大きく変わってるよ!という点が超重要です。
現在の2年返却プログラム
まず4年分割払いにおける最初の2年のあとの2年の支払額が全然違うよ!ということです。
先ほどと同じくiPhone10万でいくと、最初2年は1万で、最後2年は9万なのが現在の制度です。
もちろん最初2年の後は返却したら残債9万はチャラです。
なんなら1世代前のiPhoneだったら最初2年は24円で、最後2年は99,976円にしちゃう!みたいなのも普通にあります。
「なにそれ」という感じなのですが、これには高い料金を払ってもらいたい携帯会社と、料金代高すぎるから安くしなさい、という国とのイタチごっこの歴史があるのです…
国と携帯会社(キャリア)との攻防
時の菅首相時代、「携帯料金は現状より4割は安くする余地がある」とのツルの一声から始まった国の強い圧力による各キャリアの割安プラン。
各社にらみ合いの状況で先陣を切ってドコモがahamoを打ち出し、auがpovo、ソフトバンクがLINEMOと追従しました。
また、各料金プランに設けられた2年の定期契約期間以内に解約すると違約金が発生するいわゆる「2年縛り」も撤廃。
そして、MNP転出時に発生していた手数料も同じく撤廃。
今になって思うと、携帯キャリアはユーザーを囲い込むためにありとあらゆることをやっていたんですね。
それが当たり前と思っていたんですから慣れって本当にこわい…
そして以前はあった1円スマホも規制されましたが、これは1円スマホにするための原資はその他の利用者からの利用料金があてられてますよね、それは不公平です。という理屈からです。
しかしこれもソフトバンクの巧妙な策によって見事に意味をなさないものに。
それが現在の返却プログラムというわけです。
返却プログラムと購入のどちらがお得なのか
で、どっちなのという話です。
「いくら24ヶ月までは安いといっても、その後のコストも考えたら結局購入した方が安くつくんじゃないの?」
と考えたわたし。
これは実際に計算してみる必要がありそうです。
前提としてiPhone15をApple直販で購入する場合と、ソフトバンクの機種のみ購入(購入といっても24ヶ月経過後には返却するので実質はレンタル)を比較します。
またApple直販の場合は5年間(60カ月)使用するものとし、レンタルの場合は25ヶ月目に同条件で他機種に乗り換える前提ですので月額料金はそのままです。
Apple直販は124,800円で、金利無料の分割は36回。月々の支払いは3,466円です。
レンタルは24回目までは月々917円です。
この条件で5年後まで計算してみると…
購入:124,776円(124,800円と若干の差額がありますが、この額は通常分割払いの1ヶ月目で調整します)
レンタル:55,020円
レンタルの方が69,756円安いことがわかりました。
じゃあ購入の方がお得になるためにはどれだけ使えばいいんでしょうか?さらに計算してみます…
結果…
137ヶ月目以降になって初めて購入した方が安くなります。
137ヶ月=11年と5ヶ月。
今のスマホがいくら高性能になっているからといってもさすがに11年は使い続けられないでしょう。
これは途中で故障等がなかったとしての単純計算ですし、バッテリー持ちなどを考慮しても購入の場合は明らかに分が悪いです。
5年後に最新機種に乗り換えるなんてことはザラにあるでしょうから、その場合には差額がさらに広がっていきます。
携帯会社はどこで利益を得ているのか
やはりここも考えておかなければいけません。
今回紹介した2年24円パターンと、レンタル月額917円パターンはそれぞれ別モノですので分けて考えます。
2年24円の場合はキャリアへのMNPと、3〜6ヶ月程度同キャリアにいつづけることが条件になってきます。(正確には条件ではないのですが、家電量販店ではそうした方がいいとのことでした)
MNPはわかりやすいのですが、キャリアにいつづけないといけないのはなぜでしょうか?現在は囲い込みが禁止されているはずですよね…
これは短期解約をしたユーザーをブラックリストに載せることでその後、解約されたキャリアに契約できなくするという内部規定があるらしいからです。
このブラックリスト、総務省は違法だとの見解のようですがやはり気になるので6ヶ月は契約しとこう…となる方が大半だと思います。
その場合の月額料金は通話無制限含めて9,997円。(通話無制限がなければ8,000円程度だと思われます)
約10,000円✖️6ヶ月=60,000円、これだけ回収できれば携帯キャリアとしてはある程度利益が出るということでしょう。
ここで謎なのが、レンタル月額917円。なんといってもキャリア契約必要なしですから安くする必要性がまるでないんです。
2年で返却するため、商品価値があるうちに次の売却等を行うことで穴埋めできるようですが、2年総額わずか22,008円で貸し出す意味とはなんでしょうか。
個人的には在庫整理ではないかと考えています。
どれが安くつくのか
なんといってもトータルコストで考えることが重要です。
2年24円に心躍っても、料金代半年で48,000円程度も回収されては元も子もありません。
となるとレンタルですが私の場合はネットの固定回線を契約していないため、ネット無制限がマストになってきます。
そうなるとレンタル+楽天モバイルが最適かなと思われます。(ネットも通話も気兼ねなく使用できるのはでかいです。ストレスフリーって重要)
自宅にWi-Fi等あればレンタル+月額1,000円以下の格安SIMがいいでしょう。
離島でできるのか
さて、このお得なプランを離島で実現できるのかというのも大事な視点です。
結論からいうと、レンタルであれば問題なくできます。
オンラインで注文がOKなんです。
また、eSIMに対応している携帯会社(格安SIM含む)であれば来店はおろかSIM到着すら待たずにMNPで乗り換えできます。
本当にいい時代になりました。
これまでは家電量販店などの実店舗がないとできなかったことがオンラインで完結するようになってきたことはある種感動的ですらあります。
さいごに
今回はスマホの2年返却プログラムについて紹介しました。
携帯にはそれなりに詳しいつもりでいましたが、こんなに制度が変わっているとは驚きでした。
何事もアップデートは重要ですね。
なんにせよ、現在の2年返却プログラムは利用しない手はないのではといえるくらいに購入よりもお得です。
トータルコストでみても購入勢が勝てる余地がないというのはなんとも不可解で、ある種業界の構造がいびつであることを象徴しているようです。
こういったときにフットワーク軽く動ける人は他の人と大きく差がつきます。
「わかっている」ことと「行動できる」ことは別のエネルギーを必要としますからね。
それでは経済的自由を目指して頑張りましょう!
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